n=1:第99回薬剤師国家試験受験記
※だらだらと書いてしまいました。ちょっと長いです。
薬剤師国家試験が今週末に控えているということで、
私が受験した年のことを振り返ってみようと思います。(需要は無い)
私は薬学部時代、
出席はぎりぎり、テストもぎりぎり通過がほとんどで、テスト前にはまずレジュメ集めからスタート、試験はほぼほぼ一夜漬けで合格ラインに滑り込(めなかったものもある)む系の、とても不真面目な学生でした。
6年生の夏休みには夏季講習と銘打って、各国家試験予備校の選りすぐりの講師たちが来て講義をしてくださったのですが、そこでようやく理解できた重要事項(クエン酸回路やコリンエステラーゼ阻害薬など。大学の講義で習ったときは丸覚えだったので理解なんてしていない)は数知れず…。
真面目な受験生にとっては復習か、最悪出なくてもいいくらいの内容だったかと思います。(多分)
そんな感じだったので、本番までに模試が3回程ありましたが、1度も合格点を取ったことはありませんでした。
ただ、当時の私に全く焦りはなく、「きちんと勉強してない範囲があるから仕方ない」と思っていました。(強気)
まだ伸び代が、むしろ伸び代しかないと思っていました(笑)
今思うと本当に恐ろしい状態でしたね…。
さて、第99回薬剤師国家試験。
薬学部が6年制になってから3回目の試験でした。
先輩方から難易度的には「卒試>模試>国家試験本番」だという風に聞かされており、
彼らの言う通り、卒試(特に必須問題)はそれまでの何よりも難しく感じました。
きっとそれよりは簡単なのだろう、誰もが(大袈裟か)、少なくとも私はそう思っていました。
初日の必須問題の、その問題冊子をめくるまでは……
はい。まさかの本番が1番難しいという状況でした(笑)
今まで必須問題で時間配分を狂わせたことは無かったのですが、初めて時間ぎりぎりになって見直しが充分にできず、結構焦りました。
当時は必須の各科目の足切りが50%だったため、最初の物化生15問の内8問間違えれば即アウトで、この年はここでの足切り不合格が非常に多かったようです。
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000157906.pdf
そして、忘れもしない問236。
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「うちのおかんがこないだ体調を崩したんやけど、その原因物質の名前を忘れてしまったらしくてね。」
『そしたら一緒に考えてあげるから、どんな特徴言うてたか教えてみてよ。』
「初物の牡蠣をもらって、居間で炭火焼をしてたら吐き気とかがしたらしいねんな。」
『その特徴は完全にノロウイルスやろ。すぐ分かったやんそんなの!』
「ノロウイルスな…。俺も最初はそう思ったんやけど、おかんが言うには、別室に移って休んだら少し落ち着いたらしいねんな。」
『うーーん…そしたらノロウイルスとは違うかー。ノロウイルスは別室に移っただけでは落ち着かんもんね?』
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唐突にすみません。(どうしてもやってみたかった)
こちらが問題でした。
今でも非常に印象に残っています。
第99回薬剤師国家試験 問236〜237
10月のある夕方、薬局を男性が訪れた。その日、友人から初物のカキ(牡蠣)をもらったため、昼に友人や家族と自宅の居間で、生ガキと、炭火で焼きながら焼ガキを食したとのこと。全員が頭痛、嘔吐及びめまいを起こしたが、別室に移って休んだところ、少し落ち着いたとのことであった。
問236 (衛生)
これらの症状を引き起こした原因として最も可能性が高いのはどれか。1つ選べ。
もしかすると症状をきちんと分かっていた人なら、「頭痛、嘔吐、めまい」の時点で「一酸化炭素中毒」と導けたのかもしれません。
当時、症状の勉強ってほとんどしていなかったので(私が不勉強なだけ?)、
「別室で休んで落ち着いた」ところで「ノロウイルスではないな。炭火使ってるしCOかな?」と考えるような感じでした。
しかし、問題文を最後まで読まずに、
「初物のカキ=ノロウイルス」と考えて解答した受験生も多かったようです。
2連問だった為、ノロウイルスだと思ったらその次の問も間違えてしまうという仕組みになっていました。
というのもこの問題、とてもいい場所にあったんですよね。少し急いで解かないと時間がないと思わせるような中盤ぐらいに出てきていた気がします。(曖昧な記憶)
例えばこれが、冊子をめくって最初のページとかにあれば、正答率はまた全然違ったんじゃないですかね。
問題文は最後まできっちり読みましょう。
というのがこの問の教訓なんだと思っています。(違うかもしれない)
無事に合格できたのでよかったですが、国家試験には余裕を持って挑むに越したことはないなと思ったので(当たり前)、医師国家試験にはきちんと勉強した上で臨みたいです。(反省は活かしていくタイプ)
薬剤師国家試験受験者でここを見られている方はおそらくいないと思いますが、今もし合格点に足りていない状態だとしても諦めず、焦らず落ち着いて、最後まで頑張ってきてもらいたいです。
陰ながら応援しています。